訪ねて来て

 二人で何軒か回って、漸く行き当たった。    「へえ、関の小万さんなら、うちにいてはります」    「よかった、すぐに会わせて貰えますか」    「へえ、呼んできます、待っておくんなはれや」  弥太八が隠れた。悪戯ではなく、合わす顔がなかったのだろう。    「おや、江戸の辰吉さんではありませんか、弥太八が見つかりましたか」    「それが…」  小万の顔が曇った。    …

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れ受け止めない

   『辰吉は、あっしを必要としなくなったのか、次は誰を護ってやろうかな』    「あっ、ごめん、ごめん」  新三郎は、亥之吉に憑いて戻ってきた。新三郎にしてみれば『辰吉は、つー と言えば、かぁ の仲だと思っていたのに、探りに行ってい辦公室傢俬る間に帰ってしまうなんて』と些か憤慨している。    「何? その、つー と言えば、かぁ って」    「つー は口を閉じ気味に言う、かぁは、…

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